本書は株式投資初心者の方にとって非常にオススメできます。表紙からもわかるように一部漫画が挿入していることで、株式投資特有の難しい雰囲気が払拭されています。また入門書の多くが、内容が薄い傾向にありますが、本書は違います。情報量が多く非常に有益です。株式投資の始め方から始まり、ファンダメンタル分析、テクニカル分析、信用取引、銘柄選定の方法、イナゴ投資家について、経済指標の活用方法まで一通りのことをカバーしています。
本書の内容を完全理解し経験を積んでいけば、初心者卒業は間違いないです。きっと、勝率も上がることでしょう。当記事では、個人的に興味深かったコンテンツを一部ご紹介します。ご興味を持っていただけたら嬉しいです。
本書の目次をチェック
- 株を売り買いしてみよう
- イナゴを卒業!本当に買うべき株とは?
- 「チャート」の読み方猛特訓!
- 知らなきゃ勝てない、株の超基本
- 「信用取引」を賢く使おう!
- 「億り人」になれる人、なれない人
煽り屋にご注意!イナゴ投資家になるな
「煽り屋」は株価を誘導するために(上げたり、下げたり)特定の株の売買を誘導し煽る人たちのことです。SNSや掲示板などを活動の場としています。彼らのアドバイスを鵜呑みにすること得するどころか損することが多いです。以下、買い煽りの例です。
- 「底固い(ここから反発するよ)」
- 「押し目は拾っていく(これからも上昇するよ)」
- 「これから上昇するよ(直球な煽り)」
- 「焦って手放さないように(売って欲しくない)」
- etc
煽り屋に煽らることなく自分でどの銘柄でトレードするのかを考え選定し、いつのタイミングで買い、いつタイミングで売るのかを考える、著者はこれが大切です。そのための手段としてファンダメンタル分析、テクニカル分析を活用しましょう。
必ず儲かる銘柄はこれだ!
黒字転換会社と増配会社は高確率で株価が上昇するので狙い目です。
黒字転換会社
本業の儲けを示し営業利益ベースで赤字になっている会社の株価は低迷しています。一年に四度、決算短信で業績予想が発表されますがここで黒字予想がでた銘柄は株価が上昇します。
増配会社
配当金の増減をチェックしましょう。配当金が増えればその株を保有したい投資家も増え、逆に減れば投資家は売ってきます。
トレンドが変わるタイミングを知る
株価はいつまでも上昇し続けることはありません。また、下落し続けることもありません。潮の満ち引きのように転換する事象をトレンド転換と言います。トレンド転換が発生するのは、トレンドラインを突き破ったときです。トレンドラインは上値抵抗線(レジスタンスライン)や下値支持線(サポートライン)を使います。downトレンドからupトレンドへのトレンド転換時は上値抵抗線(レジスタンスライン)を上方向へ突き破るタイミングです。またupトレンドからdownトレンドへのトレンド転換時は下値支持線(サポートライン)を下方向へ突き破るタイミングです。
まとめ
本書は、上で紹介した儲けるコツ意外にもたくさんの手法、考え方、参照すべき指標など紹介されています。例えば、株価が大きく動く予兆、チャートパターン「保ち合い」についてのわかりやすい説明や経済指標(日銀短観、景気動向指数、GDP、鉱工業指数など)の活用方法も紹介しています。気になった方は是非チェックしてみてください!