こんにちわ、感情のコントロールが大人になっても得意でないポン太です。今回は、投資資金とくにポジションサイズが心理面にどのような影響を与えるかについてお話したいと思います。
資産1億円 VS 資産33万円
例えば話になりますが、Aさんは現金資産を1億円を保有しているとします。そのうちの1%の100万円を株式投資でとある銘柄にエントリーしました。Bさんは現金資金33万円保有していて、信用取引(3.3倍)を利用して100万円をAさんと同じ銘柄に同じタイミングでエントリーしました。
とある日の相場が強く、前日比+5%の株価が上昇しました。AさんもBさんも含み益が50,000円になりました。Aさんにとっては保有資産の約0.05%が増え、Bさんにのっては15%が増えたことになります。Aさんは株価が上がって喜んでいます。ただ、心理面に与える影響は微々たるものです。
しかし、Bさんは違います。たった一日で保有資産の15%も上がったので、強い興奮と喜びを感じています。また勝ったことから自信をつけまた勝てるという気持ちが強くなり、更に投資してお金を増やしたいと感じていました。
とある日株価が暴落した
残念ながら翌日、相場が非常に弱くなり前日比-30%に株価が下落しました。2人ともまだ利確はしてませんので、この日、AさんもBさんも含み損が¥260,500になりました。Aさんにとっては、約0.3%、Bさんにとっては約79%の資産を失いました。翌日もさらに株価が下落する可能性もあります。
ここで、AさんとBさんの恐怖心を比較するとどうでしょうか?Aさんにとっては微々たるものですが、Bさんにとっては保有資産すべてを失う可能性もあります。非常に強い恐怖心を感じています。結果、Bさんは損切りし、保有資産が¥39500になりました。
実はこの大幅な株価下落は、とある大口投資機関が安く株を大量に手に入れることを目的とした空売りが原因でした。さらに暴落後の翌日は大口投資機関の空売りの買い戻しと安値大量買いより株価はリバンドしストップ高近くまで株価が上昇しました。損切りしなかったAさんには利益が出て、損切りしたBさんは損失がでました。
ポジンションサイズが心理的影響をそして行動へ
これは、かなり雑なフィクションですが、ポジションサイズが投資家に与える心理的影響を理解できたかと思います。一般的にポジションサイズを大きく持ちすぎると心理面に与える影響が強くなります。特に欲望と恐怖。我々はこの欲望と恐怖に支配されてしまうと無闇にエントリーしたり、パニック状態になりながら損切りしてしまいます。株式市場で優位性をもつ大口投資家や勝ち組個人投資家からすると操作しやすく、コントロールしやすいカモとしての対象になります。例えば、
- 大量の保有株を売りさばきたい。しかし、買い注文が少なくて売れない。一時的に株価の上昇トレンドを作って、カモに勝ってもらうか。(カモは欲望を抑えることができずエントリーしてしまう)
- 注目している銘柄は将来性もあり、今後も期待できる。しかし、個人投資家が既に注目しているため株価が既に高いところまで上昇している。安く買いたい。空売りをしかけて株価を下落させるか。(カモは恐怖心から損切りしてしまう)
上記のような意図を持ったプレイヤーがいる場合、真っ先に餌食になるのが強い欲望と恐怖心を持った投資家たちです。本記事で紹介したポジションサイズが大きすぎるBさんもそのうちの一人です。本質的には、欲望と恐怖心をコントロールすることができればポジションサイズが大きすぎても問題ないのですが、難易度は高いと言えます。欲望と恐怖心のコントロールが苦手な方はまずは自分に適したポジションサイズを見極め、運用していくのが良いでしょう。